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Technical Reports

雨水貯留浸透施設の計画・設計

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雨水浸透工法の概要

都市開発と降雨水の関連
都市では、地表がコンクリートやアスファルトで覆われ(地表不透水面の増加)、雨水が地表に浸透する量が減り(雨水流出量の増加)、その結果、下水道への負担が増えて降雨直後に短時間で河川等に水が流れたり、地下水量が減り地盤沈下の原因になるなどの問題が生じています。
大雨で側溝に雨水が集中してしまう様子
地下浸透工法の特長と効果
①雨水の地区外流出を抑制する
②地下水量を増やし環境を保全する
・地下水量は自然の状態に近づき、土壌の乾燥化を防げる
・土中生態系を保全する
・河川の平常水が確保される
③設計上の合理化等の可能性を有する
・調整池の縮小及び雨水貯留兼用グラウンド等の利用効率を向上させる
・河川改修、下水道工事等への負担を軽減する
雨水浸透・貯留工法の用途
浸透施設の設置禁止区域について
浸透施設は、雨水の浸透を助長する行為等が法律により制限される区域(地すべりや崖崩れの恐れのある場所等)に設置しないでください。

設置禁止区域、 浸透施設の設置によって法面の崩壊等を引き起こす恐れのある傾斜地、調査が不要な区域等も区分します。

① 地形・ 地質からの判断
 <適地>
 ・ 台地・ 段丘(構成地質による)
 ・ 扇状地
 ・ 自然堤防(構成堆積物による)
 ・ 山麓堆積地
 ・ 丘陵地(構成地質による、 急斜面は適さない)
 ・ 浜堤・ 砂丘地


 <不適地>
 ・ 沖積低地(デルタ 地帯)
 ・ 人工改変地(盛土地の場合は盛土材により異なる)
 ・ 切土面で第三紀砂泥岩
 ・ 旧河道(ただし 、扇状地上の河道跡は適地の場合もある)、 後背湿地、 旧湖沼
 ・ 法令指定地(地すべり防止区域、 急傾斜地崩壊危険区域等)
 ・ 雨水の浸透で法面等地盤の安定性が損なわれる恐れのある地域
 ・ 雨水の浸透で他の場所の居住および自然環境を害する恐れのある地域

 

② 土質からの判断
 下記のように透水性があまり期待できない(浸透しない)土質については、設置可能区域から除外します。
 ・ 透水係数が10-5㎝/sより小さい場合
 ・ 空気間隙率が10%以下で土が良く 締め固まった状態
 ・ 粒度分布において 、 粘土の占める割合が40%以上(ただし 、 火山灰風化物いわゆる関東ロ ー ム等は除く )のもの

 

③ 地下水位からの判断
 地下水位が高い地域では、 浸透能力が減少することが予想されます。

 特に低地では降雨によって地下水位が敏感に上昇する場合があり、浸透能力は影響を受けます。
 浸透能力への影響度合いは、 地下水位と浸透施設の底面との距離によって決まり、その距離が底面から 0.5m以上あれば、

 浸透能力が期待できるものとして検討の対象とします。

 

④ 周辺環境への環境からの判断
 工場跡地や埋立地帯で土壌が汚染され、浸透施設によって汚染物質が拡散されたり地下水の汚染が予想される区域は、

 設置対象域から除外します。

 

⑤ 土地利用からの判断
 都道府県および市町村において定められている土地利用計画において開発が禁止されている区域、

 あるいは開発が予想されない区域は設置対象域から除外します。

当社では、設計条件(降雨量・敷地面積・屋根面積・土質)により、浸透施設の浸透能力を計算し、当社製品の種類と必要数量を決定するお手伝いをさせて頂いておりますので、お気軽にお問い合わせください。
 

浸透施設の設計に関するお問合せ先:開発部
Tel: 03-5337-0960
Fax: 03-5337-964

〒164-0001  

東京都中野区中野1-32-16 髙村ビル4F


 

お問合せの際に下記内容を確認させていただく場合があります

 

①敷地面積、各計画中の図面等の資料

  敷地の面積(アスファルトや砂利、緑地、屋根の面積)のわかる図面などから、雨水流出量を算出します。

②計画地の自治体の設計指針・開発指導要綱

  指導する自治体の設計指針・指導要領などをご確認ください。

③設置する位置の土の飽和透水係数

  ボーリングデータや自治体の設計指針等の資料から係数を算定します。

地下水の高さ、置換材の設計空隙率、各種影響係数(低減係数)

  地形、地質、土質、地下水位、周辺環境、土地利用などから総合的に判断し、製品の構造図と配置のご提案をいたします。

参考資料

① ポラコン浸透施設による雨水貯留浸透量
 
② 単位設計処理量
  浸透施設の単位設計処理量は、現地浸透試験結果を参考に、浸透施設の形状と設計水頭をパラメーターとする簡便式を用いて基 準浸透能力を求め、これに各種影響係数を乗じて算出します。同じ土質でも、自治体の設計指針・開発指導によっては算出した結果の処理量が大きく異なる場合があります。
 ※注意事項※
 ・実際に計画する際は、現地状況により適しているかどうか十分に検討してください。
  配置可能な浸透施設を地形、地質、地下水位、土地利用状況等をもとに選定することが必要です。
 ・雨水浸透により現状の法面や擁壁の安全性が損なわれるような場所等、
  浸透施設を設置するにあたり不適な場合がありますので十分に検討する必要があります。
 ・都道府県及び市町村において定められている土地利用計画を十分にご確認ください。
 ・浸透施設が建物や他の地下埋設物に影響を与えないように十分に検討する必要があります。
 ・車道への適用は道路管理者と十分な協議が必要です。

 

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カタログ請求
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